医療政策について

医療政策と聞いて、皆さんはどのようなことを思い浮かべますか。文字通りに捉えれば、「医療についての政策」のことですから、税金や社会保険料で賄われている医療費の総枠を決定したり、専門職であり国家資格を必要とする医師、看護師、薬剤師、医療の現場で働く医療事務(医療ケアクラーク)の数をコントロールしたりすること、という認識になると思います。

 

しかし、医療政策とは、もっと多岐に渡るものであり、また国の価値観によって、あるいはその国の方向性によって、様々なパターンが存在します。ここでは、医療政権の基本的な枠組みを解説しながら、現在の日本の医療政策についてその課題をいくつか挙げていきたいと思います。

 

まず、医療政策は実際に医療にどこまで関与しているのでしょうか。病院の数をどうやってコントロールしているのでしょうか。この関与の度合いは国によって異なり、アメリカのように病院の数にも医療行為や薬剤の価格にもほとんど国が関与せずに、病院や製薬会社の裁量に任されている国もあれば、日本のように地域の医療計画や医療行為や薬剤の公定価格、病院の数など、かなり詳細まで決定している国もあります。

 

どこまで政府が関与するのか?というのが、医療政策を考えるうえでの重要なポイントになります。さらに、医療行為や薬剤などの対価をどのように支払っているかという問題も重要なポイントになります。

 

専門的には「現金給付」や「現物給付」といって区別すること多いのですが、年金問題のように単純にお金を配るだけではないという部分が難しい問題でもあります。病院や薬局などの医療提供のために組織を動かしていかなければ、医療提供が上手く行われず、形だけのものになってしまうのです。